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2006年 11月 07日
決算委員会2日目のあと、商店街の会議だった。
感情的になると、真実が見えなくなりますので、冷静に報告したいと思います。(内容そのものはとても冷静ではいられない内容です。) 新聞報道にもあったように、島原市にも裏金作りが発覚したのであります。農林課・水産課・都市整備課の3課で合わせて150万円の『預け』があるとの報告だったので、本日決算委員会最終日で帳票のチェックが出来るチャンスなので、決算委員会開会前の小一時間で請求書等を調査しました。 昨日の時点では、課の名前しか分からなかったので、先ず農林・水産が含まれる6款3項4目11節を取り出して、20数枚を調査しました。この4目は10月で事業完了したらしく請求書は10月下旬に集中していました。 不自然な請求内容は以下です。 (帳票チェックは走り書きのメモですので、写し間違いがあるかも知れません。正確を期すために再チェックをしたいのですが、情報公開請求手続きを取っていたら1週間はかかりそうですので、細かい語句数値のミスはご勘弁ください。桁は間違えていないと思います。) 17/10/17 29610 A社 ファイルなど 17/10/21 29631 A社 ファイル27冊 17/10/31 15540 B社 オフィスクリーナー・ペーパークラフト・スライドクリップ 17/10/31 29295 A社 ファイル・クリップ・・・ 17/10/25 23902 B社 ファイル・のり・4cボールペン20本・・・ 17/10/27 16852 B社 インクリボンカセットNS-TBR1D-3・マグネットクリップ・テープ・・ 17/10/24 14962 B社 エーワンラベル28724を5冊 以上7件合計159792円は 昨日の委員会で、もっと詳しく報告せよと言う議員側からの請求に対して本日当局が 報告した「6款3項4目11節需用費213033円中預け金159792円」と符合します。 (不正な処理をして預け金をつくった都市整備課の公表分の一部) この作業を通して不自然な請求は年度末に集中することが分かりました。 次に都市整備課の管轄である8款の中から適当に11節消耗品のファイルを取り出して、 点検しました。請求書の付いた支払命令書は百枚以上、気が遠くなりますが、後ろからメモしました。8款2項4目11節をたまたま選びました。 17/3/31に2社合わせて10枚以上の請求書がありました。 以下一例 58800 A社 キーボードカバー3枚・マウス3個・マウスパッド@2800×5枚 26407 A社 CD・フロッピー・テプラテープほか 29610 B社 クリッピー@1875×10・タックメモ@1350×7 25515 B社 カバー・・・フォルダ・ペイントマーカーなど 25305 B社 カラー仕切りカード@910×10・クリッピーL100-sv@3750×4 以下内容略(文具がほとんどです。) 26250 B社 31500 B社 31920 B社 30870 B社 27825 B社 24150 B社 13125 B社 44100 A社 以上A社計129307・B社計266070・・・合計395377 これだけの金額が3/31に集中しているのです。 (納品日が違っても)請求書はまとめて各社1枚でよかろうに? クリッピーって何? 実は決算委員会午前中に、この8款2項4目11節は不正があったという報告のあった三つの課ではなく、建設課の管轄だと分かって、これが不正でないというのなら、『預け』ではなく、備品に替わっている『書き換え』だろうと判断して、既に預けのかなりの部分は備品に化けていると思い、『預け』の現在残高ではなく、16年度末17年度末、備品に交換したものも全部報告せよと迫りました。 報告では農林水産課16年度末2834584円・17年度末1586869円 そしてこの11/2現在(有明の引継ぎも合わせて)1343754円 都市整備課、16年度末148692円17年度末300463円 そしてこの11/2現在168331円 新聞報道に出た数値、150万円は実はこの1343754+168331=1512085なのであった。16年度末を見れば分かるとおり、ピーク時には300万近くあって、本日17年度決算書のうち1380008円は『預け』てあるとの報告だからこの2年間で430万以上の預けが発生している。市当局は言われた報告(2年分)しかしない。15年度末も出せといえばよかったのか・・・ 建設課については報告しないのである。この時点で僕は、8款2項4目11節の内容は指摘していなかった。「三課以外に無いのか?現在残高ゼロになっていても書き換え操作したものは無いか?」と念を押したが当局は「無い」と断言したのでした。 昼休みの休憩時間に『クリッピー』を確認するために建設課に行った。昼休みで気の毒だったが、事実確認が大事と、職員に(クリッピーという商品を知らないかと)尋ねたが知らないと言う。消耗品担当というか庶務担当の職員も知らないと言う。 隣の都市整備課で「文具だと思うけど、誰かクリッピーという商品を知らないかい?」と尋ねると「これですよ」と引き出しの中から1個だけ出してくれた。冒頭の写真の商品だ。都市整備課の消耗備品引き出しには在庫切れであった。職員によると100個入りで箱に入っていたと言う。 再度建設課で現物を示して確認したが、品物は見たことあるが、庶務担当も他の職員も建設課では今も昔も備えていないとの事だった。100個入りなら1400個出回っているはずなのに・・・空箱さえない。建設課には置いていないと言うのだからしょうがない。 午後決算委員会が再開して、8款に入ったところで、上記の消耗品について質問をしたのでした。 8款2項4目11節のおよそ40万円分の消耗品は、言葉では消耗品だが、まだ在庫や文具道具として残っているだろうと、質問をした。例として『クリッピー』を示したわけだ。預けが行われていないなら、書き換えをして既に備品になっているのかと聴きました。 建設課長も助役も、預けも書き換えも無く、消耗品だからもう使い果たしているのだろうとの答弁。課長曰く、過去には無かったとは言えないが(つまりあったことを否定しないが)この3月31日の分(今回の決算)については一切不正は無く、消耗品として購入したと、説明。 ならばクリッピーは残っているだろう。残っていなければ1400のうち大量に使用した記憶のある職員がいるはずだ(職員は見覚えが無いと昼休みに確認しましたよ)、テプラテープなら、ファイルの表紙などに張り付いているだろう。消耗品として購入した証拠を出すように言いました。 すると、決算委員会室を出て行った職員が、数十分後見事に段ボール箱を抱えて戻ってきたのでありました。40万円分のわずかですが、僕の指摘した、未使用のテプラテープ数十巻。やファイル数冊。そして、問題のクリッピーの在庫が入ったプラケースが1箱。 無いことの証明は難しく、あることの証明は簡単である。ほとんど使い果たした消耗品であるがその一部が残っていたというのである。形勢は逆転した。 3月31日の消耗品は書き換えではないのかという僕の疑いは晴らされつつあった。これはとんでもない質問をしたことになる。請求書の作り方など、(上記で示したように)水産課の不正と非常に似ているし、不自然なのであるが、僕が疑いを持つのも当然だし、あえて嫌われ役になっても市民の目線で質問したという自負はある。 しかし、目の前にごく一部とはいえ指摘した(無いはずの)消耗品が出てきたのである。今回は不正をしていない課長に(過去には不正が無かったとは言えないというが)、疑いをかけたのである。衆人環視の中で備品を点検しながら、釈然としなかった。 「昼休みには無かったのですが・・・」「別の倉庫などに置いてあったのです」・・・やっぱり不自然だ。委員長に断って、(決算委員会を中断し)【クリッピーの最後の一箱】を手にして、監査委員ともども、再度建設課を訪問した。職員にクリッピーを提示してその行方を追った。1300個以上のクリッピーの存在は確認できなかったが、存在しなかったことの証明にはならない。 その2時間後には、目の前にあるのである。別の場所にあったとの報告。 「松坂議員、このケースには100個は入らないのではないでしょうか?」と、その在庫を調達した職員が言った。 えっ 考えてみれば、昼休み都市整備課職員に取材した「100個いり」は未確認である。 29610 B社 クリッピー@1875×10ほか 25305 B社 クリッピーL100-sv@3750×4 ほか 2枚の請求書内容から、100個いりが14箱(おそらく小が1000個大が400個)で1400個と思い込んでいた。 職員が畳み掛けて言う。「小なら20個、大なら10個ぐらいしか入りませんよ。」と。 一箱が10個いり、20個いりなら話は違う。せいぜい200個程度だ。・・・・・・・ 決算委員会に戻り、深々と頭を下げた。釈然としないまま、一箱100個いりと思い込んでいた。証拠もなく疑いの質問をして、多くのj時間を取らせて済まなかったと謝罪し、深々と頭を下げた。 ただし釈然としないままである。(土下座に近い心境である。) 窮地に追い込まれ、ミス・失敗を認め、黙り込んだ。いつもなら同僚議員の野次が飛び交う場面である。(松坂!今度やったら懲罰だぞ!)(ちゃんと調べろ!)非難と罵詈雑言を覚悟した。 しかし何故か、非難されることは無かった。 目の前にクリッピーのプラケースがある。・・・・・・・ あれっ これはクリッピーではない! 冒頭の写真に戻っていただきたい。 よく見ると、クリッピーとスライドクリッパーとやらが混在しているのである。 (別のメーカーの類似商品である。) 冷静に考えてみよ。 10個いりの大クリッピーが3750円もするだろうか。しかも記号は「L100-sv」だ。 謀られた! 怒りがこみ上げてきた。 なんという浅はかなでっち上げをするのであろうか! いつかの監査書類でっち上げと同じである。 しかしこれもまた逮捕に至る証拠にはならない。 頭を冷やしながら、休憩時間を待った。 休憩時間、いくつか事実確認をした。 このプラケースは、クリッピーのものではなく、別の商品のケースだということが判明した。 調達した職員がわざわざ「100個は入りませんね。」と誘導質問を仕組んだのである。 悪質である。 決算委員会、認定か否かの討論。僕の怒りは爆発した。 先ずは謝罪を取り消し、証拠の捏造を暴露した。委員長は事実の確認もしようとしない。 押し切られた。 机をたたき絶叫した。「あなたたちは人間の尊厳がないのか!」とののしった。 その僕を、懲罰にかけるものも、とがめるものもいなかった。とがめられるわけが無い。 まだそこにいる人たちに良心のかけらや罪悪感ぐらいはあるのだと確認した。 (残念だが数名人間の名に値しないトップも存在するのだと確認し、失望した。) 10分だけ待つから、今すぐ1400個のクリッピーを目の前に持って来るように!と助役に要求した。明日になれば、預け金で1400個でも3000個でもいくらでも調達できるからである。 助役も委員長も松坂を置き去りにして、いそいそと懇親会に向かったのである。6時15分のバスで。恒例の決算委員会後の議員と課長たちの酒宴である。各自負担だと思いますが^_^ A議員が「懇親会は出ないのか?」と。「誰がこんなデタラメな決算のあと一緒に飲めますか!」と悪態をついた。考えてみればA議員に当たるのは筋違いかもしれない。気を取り直して「今日は商店街の会議だったから、最初から不参加で届けていました。」と事実を言った。 青い松坂を肴に大いに盛り上がった決算懇親会であったろう。
by mmatusaka
| 2006-11-07 23:55
| 島原の自治と議会
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