臨時議会招集③何故ゼネコンが要るのか？

※上記「ネット中継」をクリック。（そこの1/10分をクリック）

　1/10　臨時議会が招集され、市新庁舎建設費39億4千万円を3億3千万円増額して42億7千万円にする補正予算案が審議され、現案可決で決着した。詳しく報告したい。（四捨五入の億千万の単位で報告）

　島原新聞は1/11付けを1/10午後3時ごろで報じているので委員会付託での中間報道になっています。委員会は中継はありませんが本会議は中継録画があります。詳しくはその録画を参照ください。本会議は委員会可決の通り可決しました。
　自分でいうのもなんですが、松坂の質問・討論が今回の問題をきちんと整理しています。録画で1時間弱の中の数分ですので、松坂登場部分を再生いただければ幸いです。

　前回記事で予算規模から、新庁舎の値段は35億円ぐらいか、と説明したが、現時点までの入札状況を報告したい。
（なぜか、役所はこの度の庁舎建設は大手ゼネコンでなければ建てられないとの思い込みからスタートしている。）
請け負う側としては、丸ごと一括の方がいいに決まっているが、地元でも請け負える付帯工事は分割して地元発注にして本体工事だけ大手ゼネコンと地元のＪＶ（ジェイブイ：ジョイントベンチャー:共同体）でと条件を付けた。

　本体・付帯（電気・衛生・空調）の4つに分割発注。本体の事業主体は1300点（はじめ1400点）の評価点が条件、この点数が大きいところがゼネコンと呼ばれる大手企業だ。結果として県内にそんな高得点の業者はいないことから中央大手と組むしかない。（組む相手は地元指定）。一方付帯工事は地元同志２社のＪＶ指定。

　この度の増額の理由を、資材等の高騰が原因で、半年前の積算による予定価格では（安すぎて）対応できないので、今回高騰後の価格単価で積算しなおしたら３億３千万不足するので予算に上げたという。本当なのか？
　昨年６月時点の39億４千万円で既に一連の資材高騰は織り込み済み。不落（業者提示価格と予定価格に大きな開きがあった）の原因は競争相手がいないのをいいことに（競争相手が出てこない確信があるのか）そのゼネコン共同体がこちらの足元を見ているのではないか？！と疑問を投げかけた。
　（素人考えかもしれないが、地元ではない企業が地方まで出向けばその滞在費など考えただけで高く見積もるのは当然かもしれない。）

　11/15の入札で（本体工事は中止で、12/6に実施も不落）付帯工事の入札は完了していてすでに公表されている。予定価格規模で、衛生・空調・電気合わせて10億4千万円、が9億4千万円で落札している。落札率は90.2%、まさに最低制限価格を巡る攻防であった。なのに本体工事だけが100％の予定価格をはるかに超過だったわけだ。
　付帯工事を請け負う地元業者はかなり無理をして頑張っていると思うのだが、市役所の積算した予定価格では応じられないというわけではないことの証明だ。

　付帯工事予定価格10億4千万円から逆算すれば、本体は39.4－10.4＝29億円となる。それに3億３千万円増額だから32億３千万円。実は大手ゼネコンでなければならない理由は無くて、要は建築の能力があるかどうか。近い例では対馬市の博物館、20億円超クラスだが県内業者（1000点クラス？）で請け負っている。中央の大手ゼネコンでなければならない理由はないのである。

　前回12/6までと同じ条件で12/６応札した業者が再度応札すれば、その提示価格は今回増額の予定価格を下回るからなのか？役所担当は「入札は成立する。」と、自信を見せているが
　松坂は、この度の予算増額を受けてこれから詰める「要項」では評点を1000点クラスまで下げて地元主体のJVが組めるところまでハードルを下げよ。と訴えた。うまく競争が成立すれば、入札効果もでる。しかも大手ゼネコンに６割を持ち出されず、10割が地元に還元される。と。
　思い切って予定価格はオープンでもいいのではないか。とも。