正直なら負けないぞ！

　もうじき総理になるかもしれない人をつかまえて、えらそーに彼は僕の後輩なんだよ。などと。石破茂氏は、同じ慶応義塾大学で、ひょっとしたら、キャンパスの中ですれ違った関係かもしれない。出身大学が一緒というだけで、同窓議員連盟のようなものがあって、その会員の方から「ぜひ今回の総裁選、同僚の自民党議員さんに石破さんをよろしく！と」と連絡が入った。まあ、僕自身どちらかといえば非自民で、特に近頃の（安倍さんの時代になっての）自民党には嫌悪を通り過ぎて危機感を覚えているので、ちょっと距離を感じている。島原の（島原半島や長崎県の）自民党員さんが安倍派なのか石破派なのかも承知していない。

　いつ頃から石破氏が「正直」を唱えていたか知らないが、おいおい正直は僕の看板だよ！と、言いたいところだ。登録商標も特許も取っていないので、ご自由にどうぞ！だ。
　友人が、今回の石破さんのホームページが面白い（すごい）と紹介してくれた。各県向けのメッセージを７～８分発信しているのだ。まあ面白いので、皆さんもご覧になるといい。先ず長崎県を見て、当然次は沖縄と福島を見た。取り巻きにブレインがいるとしてもなかなか手の込んだメッセージである。さすが地方創生担当大臣をしていただけある。各県の魅力を地域の固有名詞や特産品を織り交ぜて話しかけている。各地を駆け回る中で県別引き出しの中にきちんと情報を整理しているものだと感心した。

　長崎県のことも、地元の僕が知らないことまで紹介してくれる。博学だ。ただし、諫干にも石木ダムにも触れてはこない。しかし新幹線には踏み込んできている。沖縄も「辺野古」を押し付けるんではなく、受け入れてくれと言葉を選びつつも、辺野古に触れずに県知事選を乗り切ろうとする佐喜真氏よりは真摯である。僕が自民党の中では最も素晴らしい政治家だと思っている野中広務氏の言葉を引き合いに出すところも心憎い。福島は、やはり無理がある。そもそも現政権は福島の国民を棄民しているのだから、どんな言い訳もできないだろう。原発事故に触れることなく、当然「脱原発」も「将来的に原発をなくす」とも言わない。ウソ（アンダーコントロールなどというウソ）を言うよりははるかにましではあるが……そういえば沖縄について「唯一原発に頼らない県である」と持ち上げていたけどどういう意味だろう。
　まあ、自民党の中での戦いなのだろうけど、どちらかを選ぶというのであれば石破さんではないだろうか。参考までに。