（絵）本読み聞かせ

　やりたいことが多すぎる。僕の場合、ストーリーを作り過ぎるきらいがある。目的やら効果やら、やろうとすることを有意義なものと位置付けたいようだ。もっと素直に「好き」だからやる。の境地に立ちたいものだ。
　昨年来、絵本原画展の構想があるのだが、なかなか腰を上げることが出来ない。もう二カ月ほど足踏みしている。今日は、その節お世話になるだろう（と勝手に思っている）読書ボランティアさんたちの活動風景を覗かせてもらった。

　はや半年ぶりである。通学路にはいつもの立哨活動のおじさんが立っていた。毎朝、通学路に立ち、子どもたちを安全に横断させる。このおじさんたちが立っていなくても、車は歩行者（特に子供やお年寄り）を見たら、無条件で止まってほしいのだが、忙しい世の中は世知辛く、このおじさんが黄色い旗を振って、頭を下げて、「停まってください」と言わなければ、止まらない現実があるのかもしれない。
　立哨おじさんたちの笑顔は実にすがすがしい。

　毎金曜日、第一小学校では読み聞かせのボランティアさんが、各教室を訪問して本を読み聞かせる。朝、8時10分から15分間だけの取り組みである。（先生方は職員会議を安心してできる）すごいなあと思う。全くのボランティアなのである。
　皆様主婦ばかりではなく（主婦もまた仕事ではあるが）それぞれの仕事をやりくりして、ぎりぎりセーフの時間帯に出現し、チャイムと共に去っていく。記録報告のために図書室にちょこっと立ち寄ったかと思うと、それぞれの職場に散っていく。
　聞くところによると、パートの仕事を金曜日だけ30分繰り下げてもらっているとかの方もいる。ボランティアどころか、自分の収入を削っての参加なのだ。
　子供たちにとって、いろんな物語を聞くことで、色々考えるきっかけになる。ありがたい取り組みだ。

　多分皆さん（大変失礼だが）好きでやっているのだと思う。しかし好きでやるといっても、思い立った時だけではなく、時間を決めて予定通りの行動なのだから、それなりに義務感もあるし、責任もある。そういう義務感使命感を超える活動への愛着があるのだろうと思う。見習わなくてはならない。

　しばし片隅の本を眺めて、ちょっと癒されたり、焦ったりする自分がいる。もっとゆとりを持たなくてはならない。