そこじゃないでしょ⓵木を見て森を見ず

　論点のすり替えはよくある事。

　このたびの、森元総理の女性蔑視発言。木を見て森を見ず、森を見て本質を見ず。

　今さら森元総理に何を言っても始まるまい。心底女を見下し、意に沿わぬ者をみくだすのだから。＃わきまえない女　がトレンドになったという。周りにあれこれ言われて、謝罪撤回したものの、全く、そうは思っていないのだから。本心から、信念をもって、女を区別しているのだから（差別と思っていない）。

　

　問題は、やはり、その会議の席に「森さん、それは言ってはいけません。」と異を唱える者がいなかったことだ。いなかったどころか、同調の笑い声で、森発言を擁護（おっしゃる通り、女はせからしか（やっかい）ですもんね）と。

　色んな審議会とか理事会がイエスマンを集め、形式的な当局寄りの者を選んで構成されるとはいえ、複数の者がいれば、極端な暴走は止められるという安心材料ではないのか。それが機能していない事が問題だ。

　各界の代表（各スポーツの代表）が集まって、誰も止められなかった。あとになって、（皆に言われて）「よろしくなかった」と言っても後の祭りだ。日本のスポーツマン・スポーツウーマンは、相も変わらず体罰を容認し、女を見下しているのだ。（体罰の件は、これまでの数々の事例が既に証明しているからあえてここでも追加する。）

　

　さらに辞任論が出ているが、辞任云々ではなく、（本人も開き直っているように）粗大ごみとして掃き捨てればいいじゃないか。ここに及んで自首を勧める？はあ？抑え込んで逮捕の段階でしょ（江戸時代なら市中引き回しの上斬首の段階）。これは言葉の綾。それくらい許しがたい段階という事。

　紳士的に誰かが「森さんそんなことおっしゃるなら、私は退席します。」と、まずは会議（＝決定に至る話し合い）の無効を説明して、席を立てばいい。他の全員もそれに続けばいい。ところが、一人も反論しなかった事実＝皆さんよくわきまえていらっしゃる！女委員だけではない。男委員もよくわきまえている。

　

　報道も何を思い違いしているのか、会長は決定権を持つのか？会議が決定権を持つのではないか。（議会で言えば、議長が決定権を持つのか？）独裁国家じゃあるまいし。

　少数意見を多数意見で封殺するなら、まだ多数決という屁理屈が通る。まるで森さん一人が女性差別をしたかのような報道だが、JOC会議は、この森発言を容認（笑い声で承認）したわけで、議決こそ取っていないかもしれないが、森独裁体制を容認しているわけだ。木を見て森を見ず。森を見て、日本のスポーツ界の意識を見ていない。森（元総理）一人をスケープゴートにして、報道も一緒になって「女性差別」を助長している事実を見ていない。