巡航ミサイルと弾道ミサイル

「北朝鮮脅威論」に触れようと、それらしき画像を求めて「北朝鮮軍事パレード」で画像検索で、出てきた画像。　この写真を掲載したRESIDENT紙によると、この2021年1月のパレードのミサイルは張りぼてであると紹介している。確信があってのことだと思うが……

　本日9/15報道によると、北朝鮮は日本海に弾道ミサイル２本を打ち込んだということで韓国でも日本でも確認は取れているようだ。（明日9/16の新聞もにぎやかになるだろう。）

　以下は昨日(9/14）の新聞。こちらは弾道ミサイルではなく「巡航ミサイル」ということで、よく読むと、この情報の出どころは北朝鮮の一方的なもので、日韓中米どこも、事実確認はしていないのだ。ひどいのは「日米韓は実験を事前に探知できなかったとみられ」（西日本）というとんでもない報道。日本のことぐらい確認して報道しろよ！ここも伝聞形。新聞失格だ。この北朝鮮発表の実験が事実なら、「事実なら」と断りは入れてあるが、事実確認しないまま、延々と想像記事を書いているのだ。６段抜きで紙面の半分ほどを割いている。念のため、いくつかの新聞を確認した。毎日、長崎朝日、は社説まで、

さすが読売、一面トップ。　各社かなりの紙面を使っているが、どこも事実の確認はしていない。事実の確認をした国（軍）も確認していない。北朝鮮のウソかもしれないという可能性の方が高いのに、「事実だとしたら」の一言を添えるだけで（この「事実だとしたら」が各社ハンコをついたように同じような言い回しというのが異常である。）言いたい放題だ。

　巡航ミサイルは進路変更したり低空で飛んだりで、とらえにくいとのことだが、2時間以上1500キロも飛んだのなら、どこかでレーダーに引っ掛けないでどうするの。北朝鮮内で着弾したなら、国内領空で何度もぐるぐる回るしかないし、海とかに落ちたなら、着弾地点ぐらい確認できないのかよ自衛隊よ米軍よ。迎撃はもちろん、先制無力化など夢のまた夢、出来ることは単純な先制攻撃しかないではないか。

　報道各社は、北朝鮮脅威論を展開して、先制攻撃をあおっているようにしか思えない。

　そして、今日の報道（弾道ミサイル＝これは各国のレーダーでもとらえることが出来るのかな＝だから威力や精度はともかく張りぼてであっても事実なのだろう。）実態が証明できない巡航ミサイルに続いて（続けざまに）またミサイル。ということで、

　未確認巡航ミサイルのあとに確認弾道ミサイルということで、いつの間にか未確認だったはずの巡航ミサイル幽霊に足（確認）が生えたような気になる。実に手が込んでいる。

　大本営（旧日本帝国陸軍）発表垂れ流し報道の反省は既に70年以上の彼方。よりによって、あちこちで怪しい怪しいと断りを入れながら「事実だとすれば」と断りを入れながら、北朝鮮大本営情報を垂れ流している。

　しっかりしてくれよ新聞たち。もっと大きな文字で

「事実だとすれば」と書かなきゃ！