吸いガラの無い日が無い（悲）

　まあ、色々訳あって、大手広場バス停（我が家から２０メートルほど）のベンチの雑巾がけをするのが朝の日課。その行き帰りに、ごみやら吸い殻やら、落ちていれば拾って帰るのだが、片手に収まらないときには（必殺三角折りレジ袋）を広げてスマートに包むことにしているのだが、（掃除してござるは、かっこわるいから、普通に散歩していたら、オヤごみが落ちている、ならばポッケから袋を取り出して回収しようか、と。かっこつけの美学があるのだが）、結局はあの白いレジ袋をぶら下げて戻る日々。

　仕方がないので、チリトリとホウキを持つ羽目に、不格好だ！で、しばらく、毎日写メ記録を残すようにしてみた。

　悔しいことに、毎日、ごみの無い日はないのだ。雑草やら、落ち葉やら、ハトの羽なら、まだ（むしろ）うれしいのだが、（明らかの人の仕業の）ごみ、特に吸い殻……それが落ちていない日が無いのだ。毎朝10個は……。

　「チリ一つ落ちていない場所なら、最初の不届き者も気が引けて、ポイ捨てを躊躇するものだよ」という鯉の泳ぐ街のおじさんたちから教わった「掃除哲学」は、もうどこにもないのか。

　しかも、僕一人ではない、万町アーケードのお嬢さんも（別の時間帯に回っているし）市役所の守衛おじさんも、僕と逆ルートで回っている。たまにおじさんと鉢合わせになると、どうぞどうぞとお互い譲り合う至福の時もあるが、さすがに「おはようございます」は常識だが「暑いですね」に「マナーの悪い煙草喫みばかり！」の返事があると、（僕のチリトリのごみ山を見て、ごくろうさまの意味なのだろうが）少し悲しくなる。

　全く躊躇もなく、当たり前のごとくに、至近距離の僕らを横目にポイ捨て……もたまに遭遇する。昔から、こうだったのかなあ？

　喫煙者は最近の健康志向もあって、減ってきているはずなのに、吸い殻の量は反比例に増えているようだ。「この人たちは、世の中のためになるようなことはしない、どちらかと言えば、社会を悪くする側の、地球温暖化を加速する側の、どうしようもない輩だ」と、分類してみるが、だからと言って、むなしさばかりが残る。

　スポーツ観戦の日本サポーターのごみ拾いが話題にもなったが、現実は悲観的だ。この2～30年の事なのか、島原の人間の質だけが落ちたのか、僕は道徳などという言葉はあまり使いたくないが、近ごろの若っかもんは、道徳心がない！と言っているおっさんたちが重なってくる。そして、若くても、本当に全く自然に（無意識に？）歩きたばこでポイ捨てで。もちろん目の当たりにすることは、めったにないわけで、市役所のすぐそばと言いながら（残念ながら）ほとんど交通量は少なく、まばらな人通り。だからこそ一体誰が捨てればこんなにも吸い殻がたまるのかと？？

　僕の常識は、どうも少数の側のものなのかもしれない。