横断歩道で停車できますか？

　（信号機のない）横断歩道で、横断しようとしている人がいたら、停車して渡らせてあげなければいけない。ドライバーは誰もが、いい人でありたいわけだから、このルールは守られていなければならないはずだが……８割方守られていないという。これはルールでありマナーではない。違法行為である。

　朝、通学路に立って、黄色旗で、歩行者の存在をアピールしてくれるおじちゃんたちによると、それでも無視して割り込んでくる悪徳ドライバーがいる！とご立腹だ。子供たちだけだと、完全になめられていて、車優先社会だ！と。本当だろうか？そこまで通勤時間帯のドライバーは横着なのか？特に島原はひどいという。

　実は、僕もまたこの８割方に分類される悪徳ドライバーであった。言い訳をすると、運動神経（反射神経）が鈍いのか、歩行予定者に気が付いた時には、すでに横断歩道に差し掛かっていて、急停車も難しく、心の中で「ごめんなさい、停車するつもりだったのですけど……」と反省しつつ通り過ぎるのであった。

　こういう背景もあって、よく子供たちの親から、「あそこの横断歩道に信号をつけてほしい」という要望が寄せられる。　横断歩道に信号気が付くと、「もうすぐ横断歩道ですよダイヤモンドマーク」は消えるということをご存じだろうか？　実は、このダイヤモンドマーク、信号のない横断歩道を教えるマークなのだ。漠然と、このマークは横断歩道を教えるマーク、くらいの認識しかなかったのだが、このマークは信号機のある横断歩道にはついていないのだ。予告マークはなくても、信号機の光（赤・青・黄）でドライバーは認識できるのだ。現に、反射運動神経にぶい僕でも、信号のある横断歩道で、気づかずに通過はないのだ。
　で、この頃になって、このダイヤモンドマークを意識するようになった。このマークを見たら、「その先に横断歩道があって、横断者がいる可能性がある」と。すると、不思議なことに、歩行予定者を見逃すことがなくなって、きっちり停車できるようになったのだ。　０．５秒ほどのことかもしれないが、自分の反射神経が鈍いというのは言い訳だった。普通に交通法規を理解していれば、守ることのできるルールなのであった。かつての僕のような、この横断歩道予告マークを認識しない８割ドライバーも存在するわけで、次なる注意点は、後続車には段階ブレーキで停車を知らせ追突を避けること、対向車には上向きビーム光線（パッシングライト）で「歩行者がいるよ！」をアピールすること。窓を開けて、右手を横に出すのも有効だ。
　かくして、心優しいドライバーになることが出来たのであった。ダイヤモンドマークを見たら、歩行者がいる！ボールが飛び出したら、次には子供が飛び出してくるよ！と、車に乗るたびに意識すれば、できるようになるのであった。今更情報ですが、参考までに。