報道失格：Jアラート

11月21日夜、各テレビ報道番組の時間帯「Jアラート」騒動があった。北朝鮮から沖縄に向けてミサイルが発射された。と。そもそも出所が大本営という意味では、大本営発表もまた報道の原則を守るべきだろう。報道の基本は５ｗ１ｈではないのか。あまりにも曖昧模糊、北朝鮮と言っても東西に結構長い、発射場所次第では、九州上空も通過する。

事前に北朝鮮からは偵察衛星ロケット発射の予告がなされていたという。それをわざわざ（爆弾）兵器のイメージが強い「ミサイル」に言葉を変える必要があるのか。

客観的に言えば「飛行物体」でいいのではないか。発射の事実は北朝鮮の発表でないようだが、では日本の（防衛省の？）レーダーに反応があったのか。

　ならば、防衛省のどこそこのレーダー（とか海上保安庁○○観測地点のレーダー）で、〇時〇分、北緯○○度○○分、東経△△度△△分に高温（とか振動とか）を感知し、飛翔物体は南南西方向に（上昇角度○○度で）向かった。その方角は沖縄方面なので、沖縄県の人たちは避難体制をとってください。とか具体的に報じるべきであろう。

　せっかく色々技術もあるのだから、報道例に示した程度の地図もつけるべきであろう。発射地点も弾道軌跡も特定できないのだろうか、地震の震源をすぐに特定できる技術を使えばいい。韓国や中国やアメリカの伝聞情報なら、それはそれで情報源を明かすべきであろう。

　実に人騒がせなアラートであった。岸田政権の支持率が急降下、自民各派閥の数千万円の政治資金隠しの追及があっている日に。安倍さんの頃も頻繁だったが政権が揺らぐたびに北朝鮮からミサイルが発射。二説あって、日本政府からキム氏に「ミサイル撃ってくれ」と電話したのか？。全くの日本政府によるでっち上げなのか？

　国民に無用な混乱をさせないためには、まずは正確で具体的な報告をすべきであろう。挙句の果てに、ミサイルは（人工衛星ロケットは）太平洋に抜けた。と。北朝鮮から沖縄に向けば、そこに存在する海は東シナ海とかフィリッピン海だよ。太平洋なら日本上空を通過したことになる。

　異様な音声で住民を脅かすJアラート。もう国民はすっかりマヒして、「オオカミが来た」状態になろうとしている。情報源を明かせ！

マスコミはまずは大本営を批判すべきであり、大本営無条件垂れ流しはもってのほかである。報道失格だ。

追記：　0時30分を回ったころ、事後報道として、発射地点は北朝鮮西岸とんちゃんり、と。ようやく絵（地図）を出してきた。