法とは何か？ 2006/9/24

　『コンプライアンス』などという英米かぶれなカタカナなんかは使いたくなかった。かといって『法令順守』など更に使いたくない。議員をしているとどうしても（法治国家ゆえに）法を盾に話をすることになる。

　法さえ守りゃいいじゃないかという論理がまかり通りすぎる。それは市民の求めているものではありません。人の道に外れます。

　９５パーセントのインディアンを虐殺した帝国アメリカは、今もなお侵略戦争を続けている。法治国家の名の下に、その法までも都合のいいように作り変える。

　自分の息子の関連会社に落札のチャンスを与えるために、「３社未満は不成立」の条文を、指名直前に「原則として３社未満は不成立」と、合法的市長権限で、いとも簡単に変えてしまう島原市長。

　諫早湾干拓で出来上がった700haの農地、買い取っていいと言う900ha分の営農希望者を無視するように、県は仲介法人公社に50億渡して買わせて、リースにするという。公社が買うことは違法じゃないからだそうだ。

　禁煙場所でタバコを吸っても、タバコ税を納めているから・・・納税は国民の義務てか。飲酒運転しても罰金と免許取り上げで、法に従ったからいいじゃないか、首はなかろうてか。

　航空賃は現に支払った額とする。という条例をどう読み替えれば毎度毎度東京出張のたびに
3万円超のふところ収入になるんだ！

　以上のようなことは、法を盾に戦ってもじっくり時間をかければこちらの勝ちだ。アメリカは止められなくても日本の参戦は止められるだろう。（今その憲法が変えられようとしているわけだが）

　あまりにもどかしくなることがある。そんなの常識だろうが！と、一喝で止めたいものだ！「法」「法」と言わず、「社会の求め」とか「市民の目線」に照らしてとか、「常識」で話を進めたい。

　日刊セイケイという巨大サイトがある。今日たまたま見ていたら、冒頭にこうあった。

　正しきを行いて　何をか恥ずべきことあらん
　法は力にして　正義にあらず
　天道に　恥ずべきことなくば
　天、自らわれを導く

　なるほどと思ってしまう。人の価値観は多種多様であって、誰もが己の信ずる正しいことをやってしまえば無秩序な無法社会になってしまう。正義の共通項が法だったのではないか！今日のように法を権力として、堂々と不正義を押し通してしまい、弱者を切り捨てるのであれば、一度僕らが拠り所としている「法」とは何かを問い直す必要がある。

　そういう問いかけ、「法とは何か」「正義とは何か」「常識とは何か」・・・そんな問いかけのために「コンプライアンス」を持ち出したわけであるが。自分たちの非常識的な政策や行政運営を、今の「法」の範囲内であるとこじつけることしか考えていない彼ら。
　「あなたは、そんなことをして恥ずかしくないのか！」と叫んでも、馬の耳に念仏。彼らにはその「恥ずべき行為」が、どんなに解釈しても「確実に違法」であると衆人環視の中で指摘しないと分からない。指摘されて分かっても、で「訓告」ですか「減俸」ですか、はいはい・・・てな具合である。

　きょうは愚痴でした。